フレデリック マル
ローズ & キュイール
【香りについて】
ジャン=クロード・エレナがフレデリック・マルと再会し、エドモン・ルドニツカが創作したローズの香りに出会い、二人のテーマがローズであることを確信したところから創作がはじまりました。
この新たなローズを実現するために、ローズそのものは採用しませんでした。ブルボン ゼラニウムやティムットペッパーを用いて描く明るく軽やかなローズノートに、相反するような癖のあるレザーノート、ベチバーやシダーを加えて穏やかさの中に劇的な印象を与えます。
【香りのノート】
Top:ゼラニウム、ブラックカラント、ブルボン ゼラニウム
Middle:ベチバー、シダー
Base:レザーアコード
【調香師について】
ジャン=クロード・エレナは、グラースの調香師の家系に生まれ、10代の頃から芸術的なフレグランスの創作に取り組んでいました。彼は独学で学び、自身の創造を記憶の詩と定義しています。毎日触れる香り:床のワックス、洗い立てのシーツ、肌、着古したセーター、それら全てが彼のインスピレーションの源なのです。ジャン=クロード・エレナは、決して声を張ることはありません。パルファムには余計な叫びも、衝撃も必要ない、と考えているのです。彼は非常にシンプルで、ミニマリスティックで、モダンです。そんな彼のスタイルは、よく水彩スケッチや室内楽に例えられます。
そして、エルメスでの専属調香師から離れた後の第一作目として、2019年には、フレデリック・マルと共に到達した新境地で「ローズ キュイール」という、彼の最高傑作ともいえる作品を生み出しています。